2021年夏、ついにENDER LILIESをクリアしました……!
Steamのセールでいくつか気になっていたゲームを購入したのですが、ENDER LILIESは間違いなくマイベストゲームの仲間入り。
今回は、退廃的な世界観を少女とともに旅する「ENDER LILIES」をご紹介します!
Contents
ENDER LILIESってどんなゲーム?
昔々、彼方の「果ての国」にて。
突如降り始めた「死の雨」は、生きとし生けるものを狂暴な生きる屍「穢者(けもの)」へと変貌させた。
人智を超えた悲劇に成す術もなく、王国は滅びた。
呪いであるかのように、止まない雨。
滅び果てた世界の、ある教会の奥深くで少女「リリィ」は目覚める。ーーENDER LILIES: Quietus of the Knights より
ENDER LILIESの舞台は、崩壊の道をたどる世界。人が人でなくなる「穢れ」に汚染され、多くの人が「穢者(けもの」と呼ばれる化け物に姿を変えてしまっています。
主人公であるリリィは穢れを浄化する力を備えた「白巫女」ですが、どういうわけか記憶を失っている様子。リリィはボスを浄化することで少しずつ記憶を取り戻し、同時に世界のようすも見えるようになってくるーーというのがざっくりとしたストーリーです。
中世ヨーロッパを彷彿とさせる街並みや建造物が印象的で、音楽もグラフィックも文句なしに美しいのでどっぷりとゲームの世界観に浸ることができます。風景のほとんどが崩れて風化してしまっていることから、廃墟の雰囲気が好きな人はぜひプレイしてみて……!
現在、ENDER LILIESはSteam版とSwitch版があります。
PS4・PS5版もリリース予定とのことですが、こちらは2021年7月6日現在、2~3週間延期(当初は7月6日がリリース日)されているとのこと。
わたしはSteamでプレイしましたが、Switchをお持ちの方はMy Nintendo Storeからダウンロード購入することができるようです◎
ちょうどいい難しさがうれしい
ENDER LILIESは、かわいらしいビジュアルとは裏腹の高難易度2Dアクションゲーム。
高難易度、といっても難しさは絶妙で「頑張ればちゃんと乗り越えられる」ように設定されているのでご安心を。
ゼルダやマリオをイメージすると難易度のギャップに打ちのめされるかもしれませんが、ダークソウルやブラッドボーンなどのいわゆる「死にゲー」よりはずっとまろやかなので、興味あるけど死にまくるのはちょっと……という人にもおすすめです。
やってるうちにコツがつかめるので大丈夫。大丈夫じゃなくてもリリィはじめキャラクターが魅力的なので「もうちょい頑張ろう……!」ってなります。
ちなみに、2Dなのでアクション自体はマリオとそっくりです。ジャンプ、スライディングを中心に、ボスを倒すと解禁されるスキルを駆使してマップを少しずつ踏破してゆくのも楽しいです。
これについては後半にまとめて記載するので、プレイ中の方の参考になればと思います◎
最初はいける場所が限られているけれど、スキルを充実させてゆくにつれ徐々に行動範囲が広くなって新しいストーリーや場所に触れることができるようになるところも◎
マップ自体はそう広くありませんが、とにかく無駄がないので中だるみするステージもありませんでした。これ、地味にすごいことだと思う……。
等身大の登場人物
ENDER LILIESを推したい一番の理由がこれ。ストーリーが等身大というところなのです。
たいてい、ゲームの登場人物は「めちゃくちゃすごい能力がある」とか「選ばれた勇者」とか、とりあえず「普通じゃない人」であることが多いです。
もちろん、大きな責務を負っていたり魔法が使えたりということはあるのですが、彼らの悩みや苦悩はいい意味でとても人間臭いのです。
強そうに見える人たちでさえ、もともとは全員が「普通の人間」。
普通のゲームなら語られることはない人間の「弱さ」を丁寧に語るストーリーがすごく切なく、だけど非常に美しかったのがとても心に残っています。
人が狂う「穢れ」が蔓延する世界観なので、キャラクターの悩みが「穢れを抑え込めなかった……」「わたしは穢れに負けたのよ……」など「穢れ」に収束してもよさそうなものですが、ENDER LILIESで出会う人たちはみな「誰か」を想い、「誰か」のために苦しんでいたところが印象的でした。
個人的に一番好きだったのが、王城の左側、城壁でうずくまるNPCの
「雪は、いつ止むんだろうな」
という一言でした。世界観がわかりストーリーが繋がり始めると同時に、NPCの言葉の意味が鮮明に見えてくるのがすごい。
セリフはごく短いのに、そこに込められているストーリー濃度は圧巻。ぜひ、ENDER LILIESをプレイした際はNPCのセリフも堪能してみてください。
美しくも切ない世界観
冒頭でもちらりとご紹介した通り、ENDER LILIESはグラフィックと音楽が秀逸。
めちゃくちゃグロテスクという部分はないのに、ちゃんと不気味。リアルな描写はないのに、きちんと生々しい。そういうバランス感覚が絶妙だなあと感じるのです。
それから、すごいなと思ったのがBGMの変化。室内に入ると音が微妙に変化してちょっとこもったように変化したり、水の中に入るとぐっと音が遠くなったり。
決して派手さはない、シンプルな音楽だからこそじんわりと心に染みてくるように思います。
ボス戦でも、ボスの形態変化に合わせてBGMもどんどん変化していきます。戦闘BGMはゆっくり聞いている暇がなかったので、サウンドトラックを買って堪能したいな……と思っています。
いちばん好きなのは「崖の村」のBGM。
もうめちゃくちゃ切ない。のどかな村の気配がするんだけど、もうその村はないんだということを感じさせるメロディが秀逸。崖の村の村長を倒してから聞くと、同じ曲のはずなのに切なさが倍増します。
それから「双子城塞」のBGMもとても素敵(ストーリーや舞台との親和性がえぐいレベル)なので、訪れた際はぜひ耳を傾けてみてください。
プレイ時間はどれくらい?
サクっとプレイなら10~15時間
ENDER LILIESはマルチエンディングが楽しめるゲームですが、その中でも最も早くエンディングに到達できるコースをたどる場合は10時間ほどで攻略できます。ただ、いわゆる「死にゲー」的要素も強い高難易度ゲームなので、アクション系が初めての方やちょっと苦手だよという人は2~3倍程度の時間が目安かと思います。
全部のエンディングを見て、実績をコンプリートとなるともう少し時間が欲しいところ。
ボスも一気に手ごわくなりますが、隙間時間に少しずつ進めても無理なくストーリーをたどることができる難易度なので、マイペースに楽しみたいという人にもピッタリです◎
まとめ|迷っているならプレイしてみて!
ENDER LILIES、見事マイベストゲームの仲間入りを果たした作品となりました◎
お気に入りの作品が増えてゆくってそれだけで幸せ。難しかったらどうしよう……と思っている人がいたら、ぜひプレイしてみてほしいなと思います。
ストーリーも素敵ですがちょっと暗い感は否めないので、詰まったとき用にもう一つゲームを用意して挑むのも良いかと思います。
ちなみにわたしはHADESを並行プレイしながら進めました(HADESもめちゃくちゃスタイリッシュかつ面白いので、クリアしたらレビューします◎)
Switch版もあるようなので、気になる方はぜひ一度プレイしてみて下さい◎
それでは、また次の記事でお会いしましょう!
追記|攻略の道しるべ
ENDER LILIESをプレイしていて何度かつまづいたポイントがあったので、備忘録も兼ねてメモしておきます。
プレイ中の皆様の参考になれば幸いです◎
まずは敵の動きをよく見ること
2Dアクションとはいえ半分3Dみたいなところがあるので、知らない敵やボスに出会ったらまずは敵の動きを把握するところから始めるのがおすすめです。
初見で勝てなくても、形態変化後を突破できなくても大丈夫。違うパターンに出会ったら「どんな攻撃をしてくるのか」がわかれば大収穫です。
前振りが長い敵だったり、距離を取ろうとしてくる敵だったり。攻撃のパターンは様々ですが、必ず隙が存在します。
近距離戦が得意な敵なら遠距離からチクチク、逆にこちらを吹き飛ばして遠距離攻撃を仕掛けようとしてくる敵には積極的に張り付きに行くようにすると◎
ただし中には攻撃が通用しない敵もいるので注意。この世界のウニは狩猟せず、回避でやり過ごすに限ります。
それから、多くの敵は背中ががら空きなのでとりあえず背中に潜り込んでおきましょう。
騎士さんのように盾を持っている敵は真正面からの攻撃が通用しないので、背後に回り込んで背中を切りつけていくのがコツ。
騎士道? そんなことを考えては……おや、誰か来たようだ。
回避のコツ
基本は「前」
これが一番ハマる人も多いんじゃないかと思うのですが、回避の方向は基本的に前がおすすめ。
敵の攻撃にびっくりして距離を取ろうとすると、だいたい食らいます。逃げた先まで、というかプレイヤーが後ろに逃げることを見越して敵が攻撃してくるので注意が必要。
敵が攻撃を繰り出す際には目が赤く光るため、発光を確認したタイミングで横をすり抜けて背後を取ってしまうのがおすすめです。
下手に動かないほうがいい場合
逆に動かないほうが被弾しないという攻撃パターンも存在します。
たとえば黒の魔女イレイェンの放射状に炎を飛ばす攻撃などは、画面の端に寄って静止しているほうが被弾せずに済みます。
また、後半で出会う爆発するミノムシのような敵は、攻撃した場所から一歩も動かずに爆発を見ていると、ミノムシ渾身の一撃はまず当たらないので苦戦している方はお試しを。
狂い騎士の血爪からのジャンプのコツ
ステージのところどころに、狂い騎士の血爪で壁に張り付いてから、逆を向いてジャンプ→さらに上の壁に張り付かなければ先に進めない箇所があります。
ネズミ返しみたいな突起があったり、天井に隠し通路があったりする場所なのですが、ここを攻略するときの位置取りは要注意。
上に進みたいからと言って極限まで上のほうに張り付いてジャンプをしようとすると、十中八九失敗します。
思ったよりも下のほうに張り付かないとうまく障害物をよけられません。天井or障害物ギリギリのところから、ウルヴ一人分くらい下に下がった場所に張り付くとうまくいきやすい気がしています。